東海大学ル・マン・プロジェクト アジアン・ル・マン参戦発表会

10月5日(水)は、東海大学の湘南キャンパスで、
11月11日(金)~13日(日)まで開催される
インターコンチネンタル・ル・マン・カップ
珠海6時間(1000km)
(Intercontinental Le Mans Cup 6 Hours of Zhuhai)
の参戦発表会が開催されました。


・レースの概要
 会場:珠海国際サーキット(中華人民共和国広東省珠海市)
 開催日:2011年11月11日(金)~13日(土)
 主催者:Automobile Club de L'ouest(ACO/フランス西部自動車クラブ)
     公式サイト(英語)
 走行距離:1,000km

・参戦車両
 車両名:TOP03
 エンジン:YR40T
 シャシー:クラージュ・オレカ(東海大学で改良)

この珠海(ズーハイ)6時間のレースは、世界中を転戦する、
インターコンチネンタル・ル・マン・カップ:ILMC
の第7戦で、欧米の強豪チームも参戦する、
世界的に注目度の高いレースです。

東海大学ル・マン・プロジェクトは、
2008年 第76回 ル・マン24時間レースに、
学生チームとして、世界で初めて参戦しました。

参戦発表会では、まず副学長のごあいさつとして、
「教育的観点でこのILMCに参戦していることを
ご理解いただきたい」
さらに、東海大学は全体の6割以上が理系の学部であり、
「ものづくりの精神がILMCで再評価されることを希望する」
ということでした。

続いて東海大学ル・マン・プロジェクト 監督の
林 義正 教授のお話では、学生さんたちの
語学、技術、モラルが高いということでした。
特に指導されるわけでもなく、
積極的に東北大震災の義援金を募って赤十字に送金したり、
大学の建物の周りのゴミや吸い殻を拾うなど、
小さいことですが、社会人でもなかなかできないことです。

林 教授はとくに、今年のル・マン24時間で、
日本人でふたりめのスピリット・オブ・ル・マン
Spirit of Le Mans trophyを受賞され、
ル・マンに教育的付加価値を創設したことを認められました。
副賞のロレックスの時計をお見せしながら、
個人ではなく学生全員で受賞したとおっしゃっていたのが
印象的でした。

続いて学生リーダーの末永氏からは、
車両製作と走行実験について説明いただきました。
今年はとくに、ネジ1本1本の改良など、
全体で20kgの軽量を実現しました。
林 教授のお話でもあったとおり、
レーシングエンジンの分解、組み立て、オーバーホール全て、
学生たちの手でまかなわれています。
ボディにいたっても、リアカウル、フェンダーの型作りなど
全部学校内で仕上げ、ウェットカーボンで仕上げているそうです。
プロに負けない自負で、
「ディーゼルに次ぐガソリン勢力トップの成績を目指す」
ということです。

去年からの変更/改善のポイントとしては主に、
レギュレーションの変更にともなう燃料タンク、エンジン、リアカウルの改良、
空力特性、足回り、パワートレイン系です。
実際マシンの仕上がりは、4回のテストを通してきわめて順調であり、
ドライバーとのチームワークも完璧であるというのが
東海大学工学部 動力機械工学科 学科主任 円能寺 氏のお話でした。
安心して、成果を期待してOKだそうです。

在校生の方々はもちろん、東海大学の卒業生のみなさまは、
同級生や母校の後輩の活躍を
ぜひ、ごらんになってみてください。

東海大学 公式サイト

工学部 動力機械工学科

今回の参戦に関するお問い合わせは、
東海大学 学長室 企画課 
担当:篠原 様、後藤 様へご連絡ください。
0463-50-2402(直通)

当日は、タイヤ交換の実演もおこなわれました。
インパクトレンチの音が響きます。

LMP1マシンは、通常は研究室に静かに設置されています。

ウェットカーボンで製作された部品。
学生さんたちは、こういった部品を普通に製作されます。
文系の自分から見たら驚がくの世界です。
さらに持ってみると非常に軽いのでふたたび驚きました。


今も昔も変わらない、東海大学の並木道です。

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