Zカー

昨日、偶然出会った本です。
「Zカー」著:片山 豊 氏/財部 誠一 氏 光文社新書 2001年初版


「日産には車好きの人間がいない」
誰もが、え?と振り返りそうなひとことで始まったこの本。
いまさらですが、読ませていただきました。

なんとなくそうではないかと想像していたけど、
スルーしてきた事実、
Zは日産ではタブーだった。
DATSUN ダットサンブランドは、日産に抹消されたという衝撃。

アメリカで輸入車ナンバーワンという名誉ある地位を
確立しながら、こんな屈辱を強いられても、
明るく前向きな片山氏のおことばには救われます。

「夢は見続けたほうがいいんですね。
そのほうが絶対、人生は面白い。」

DATSUN 240Z(two forty zi:)は、大衆のための
スポーツカーです。
「黄色のZは、カリフォルニアの街に本当によく映えていました。
明るく輝いていました。今も私はあの色が、大好きです。」
という片山氏の文章を読んだとき、モーレツに涙が出てきました。
本を読んで泣くなんてめったにないのに。

240Z、日本ではフェアレディZ、なんてカッコイイ車だろう。
幼い頃たしかに感動したのは覚えていますが、
○○さんちへ遊びに行くとき曲がっていくのを見た、とか
○○に停まっていた、など、
Zだけでなく、いろんな思い出があふれてきます。
それだけ身近な車だったのだと思います。
だから、マルーンのZが出たとき、正直ヤラレタ!感がありました。

とてもわかりやすい文章と内容です。
日産好きな方、そうでない方、あらゆる方に、
機会があればご一読いただき、
ミニバン乗って満足している場合じゃないな、という
気持ちなっていただければ幸いです。
スポーツカーとはなにか、スポーツカーを作る理由など
納得いただけるところも多いと思います。

ところでゴーン社長が赴任した前後のお話は
以前やはりたまたま入手したこの本で読んでいました。
たしか、日産の役員の中には、
免許証を持っていない人々がいた、
そんなことが書いてあったような。
だから、わたしも、日産には、車を愛する人々はほとんど
いないのではないかと思っていました。
大企業が持つ独特の性格/性質の下で、
ひょっとしたら想像以上にたくさんのエンジニアが、
車好きな方々が、夢を持って夢破れて、苦労されたのかもしれない。

さっき取り出して見たら、「Zカー」と同じ著者の方でした(汗)
これも出会い。
「カルロス・ゴーンは日産を変えるか」著:財部 誠一 氏 PHP

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