新しいLMP1ハイブリッドシステムの記事 2件

10月2日(木)と3日(金)、フランスとドイツの、
モータースポーツや耐久レースの情報を提供するメディアに、
9月25日(木)ふくしまスカイパークでおこなわれた
テスト走行に関する記事が掲載されたので
ご紹介させていただきます。

まず、フランスのendurance-info.comの記事です。
 
10月2日
タイトル:YGKはLMP1ハイブリッドシステムの開発を継続中

日本の工学技術の会社、YGKの代わりに林 義正 博士から、LMP1ハイブリッドシステムに関する新しい情報が提供された。そのシステムは、今まではSハイブリッドと呼ばれていたが、新しくEERシステム(EERはExhaust Energy Recovery:排気エネルギー回帰の略)と名称を変更した。排気ガスが与えたエネルギーを回復させるシステムには変わらない。

エンジンは先週(9月25日)に、福島県のふくしまスカイパークでフルチャージされ、完璧に稼動した。EERハイブリッドシステムはYGKのYR45Rのモーター、「大気」4.5リッターエンジンと結合された。YR45Rは、YGKによって新たに実現された。林 博士は、このシステムを開発するために独自の方法を選んだ。テストと開発のために選んだ車体(フレーム)はジャガーXJR-15だった。ジャガーは、公道を走行するために、ピーター・スティーブンス氏とトニー・サウスゲート氏のデザインで1990年から1992年にかけてジャガー・スポーツで生産された。プロトタイプレーシングカーであるXJR-9の後継モデルであり、ほとんどの部品を再利用している。ジャガーXJR-15は、50台あまり生産された、カーボンファイバー製のボディを持つ最初の公道を走るスポーツカーだった。

ふくしまスカイパークがテスト走行の場所として選ばれたのは、直線道路(滑走路)があることと、山形県のYGKの設備と近いからである。今回テスト走行したパイロット(ドライバー)はYGKの社員だったが、つづく新しいテストのシリーズでは、将来的にはLMP1に搭乗するプロフェッショナルのドライバーが操縦することになる。これらのテストでは、可能なかぎりさらに多くの情報を、とくに発電機の観点から得ることができるだろう。

このプロジェクトに関する、さらなる詳細は、まもなく提供できる予定である。


つづいてドイツのmotorsport-total.comに掲載された記事です。

10月3日
タイトル:東海大学が新しいハイブリッドシステムをテスト中

東海大学(に在籍した)スペシャリストたちは、LMP1ハイブリッドシステム開発を、さらに一歩前進した進捗状況へ進めた。:福島でジャガーXJRを使用した走行テストをおこなったのである。

日本では、LMP1カテゴリに関しては現在、順調である。トヨタはすでにWEC世界耐久選手権で成果を上げているし、日産は2015年度からワークスとして全勝に向けて復活、さらに伝えられるところでは、同様のプロジェクトはDome童夢とスバルで進んでいるらしい。これらのビッグネームの陰で、東海大学のLMP1クラスのハイブリッドシステムの開発は静かに進んでいた。

そのいわゆるEERシステム(EERはExhaust Energy Recovery:排気エネルギー回帰の略)は、日産の4.5リッターV型8気筒エンジンを土台として組み合わせ、YR45Rと命名されて開発されたエンジンで、数日前にテストがおこなわれた。そのかなり複雑なシステムは、走行させるために、意外にも古い車に乗ってやってきた。フランスのメディアのendurance-info.comの記事によると、エンジンは1990年代初めのジャガーXJR-15に搭載されたということである。

技術者である林 義正 氏は、おもに機能のテストをするために、災害地である福島の原子力発電所の近くにある滑走路へ向かった。年代物のジャガーを、東海大学(に在籍した)テスト・パイロットが試験走行した。「すぐに我々は次のテストを開催するが、そのときはプロフェッショナルのドライバーが操縦するだろう」2011年に東海大学が特許を取得した、新しいYGKの装置が使用されるかどうかは、まだわかっていない。

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