車の存在意義

先日は、コンビニで軽自動車税を納めてきました。
同封されていたのは、下記の用紙です。



いくらエコドライブを心がけていても、
月に一度のツーリングだけだとしても、
税金だけは増えていきます。
早くて2-3年、長くても13年が車の区切りとして
考えられているなら、デザインや品質も
それなりのものだと納得いただけるでしょう。

ただし、電気、天然ガス、メタノール、混合メタノール、
そしてガソリンハイブリッド車には、
重課税額が適用されません。

「だから言われたとおりのエコカーに黙って乗ればいいんですよ」
と言われた気がしました。車を含め、お金を払って物を手に入れる、
のはそういうことだったかな、と少し不安に感じました。

選択肢もない=喜びも楽しみも期待するのはもう時代遅れなのだ、
と今までの思い出をボンヤリ振り返りながら歩いていると、
ある古本屋の前を通りかかったので、ついフラリと入ってみました。
そこで偶然目に留まったのがこの本でした。


スカイライン(型式GC10)、通称ハコスカを愛する方々が、
車を通じてさらに多くの方々とつながり、
ツーリングや車いじりで過ごす日々がわかりやすい文章で
綴られています。



検索してもほとんど出てこない、いわゆる個人出版の本です。
ひょっとしたらお持ちの方は会の方やそのご家族だけかもしれない。

そういえば、SNSが発達する前は、こうして手探りで交流仲間を
増やしていったものです。


同じ車のオーナーどうしの交流話なんて、
いくらでもネットで転がってるでしょ、
自費出版なんて自己満足でしょ、
とご指摘受けそうですが、それはインターネットでしか
情報を集められない方々の場合です。

二度と取り戻せない、熱い年月の記録は、本になると
さらにズッシリ伝わってきます。


発行は1995年。著者はなんと女性。
「飽き飽きするほど見慣れたはずなのに、いつ見てもわたしも思います。
(あぁ、なんて美しい車なんだろう)」



…そうだった。車はそういうものだった。

単に移動するための手段だったら、ここまで人は熱くなりません。
少なくとも、車を創り上げた方々の
苦労や苦難など全部含まれた、深い愛情があったからです。


中にはハコスカを10台所有していて、2台は部品取り、
というフトッパラな方もいますが、
多くは日々ふつうにまじめに働いている方々ばかりです。

単に車好きのモノ好きの道楽者、
と冷めた目で見る方々もいるかもしれませんが、
こういう趣味や達成感は、日々の生活や仕事に
反映されている気がいたします。
逆にまじめにお仕事に取り組んでいるからこそ、
周囲からの信頼が厚いからこそできる遊びです。

そういう方々の愛情すべてを冷ややかな目で
あっさり片付けてしまったともいえる環境対策。

与えられたものだけで淡々と生きていくのは
たしかに楽ですが、土壇場や肝心な時に必要な、
生きるためのチカラをどんどん失っていくでしょう。

コメント