「武士道」新渡戸 稲造 著

いつかは読みたい、と思っていた本です。
「武士道」新渡戸 稲造 著。


本を読むときはついつい巻末のこの部分を見ます。
◯万部、という報道より一目瞭然です。


とくにホッと安心したのはこの部分。


武士道、と聞いてすぐに◯ヨクだ、と決めつけて
暴力的なことを想像するのは短絡的です。
逆に武士道を謳いながら、すぐに暴言を吐いたり、
手や足が出てしまう方は単にインチキだとよくわかります。

そして「道」がつくものを身につけていなくても、
ご先祖や家族、兄弟、親戚から教えられたり
見てきたことは「武士道」に含まれていて、
本能のようにずっとともに生きていくのだと実感できます。

そのいっぽうでこの本では、
武士道が持つ欠点や悲しくもこだわってきてしまった部分も
冷静に見つめている気がいたします。

しかし正直申しますと、老若男女、難なく解読して
著者が伝えようとすることを共有するには、
この本は少しムズカシイです。

想像ですが、著者が英訳し、それを再び日本語に
翻訳しているので難解になっているのかもしれません。
原文の英文を読んだり、マンガで読む◯◯の部類も
選択肢のひとつでしょう。


さらに「武士道」は、それを理解できない人に
強引に押しつけるものでもなければ、
一方的に否定されたり排除される義務もありません。
世界人類◯◯、というきれいごとで
軽く片付かないことが世界にはたくさんあります。

「ごめんなさい」が言えない人びとには、
謝れと強要すればお互い反発するだけなので、
そういう面倒な状況にならないよう工夫したり、
悲しいですが一線を画すのも平穏に過ごす手段のひとつです。

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