梅と米糠

 高校の入学祝いに、

身内が記念に植えてくれた梅の木に、

今年は大量に梅が実った。











まだもう少し大きくなるだろう、

と素人欲で先延ばしにしていたが、

台風が近づくと知り、思い切って先日、

一個も残すか!

と気合を入れて採取した。

脚立を昇降したり必死で作業したせいか、

翌日は手足がガクガクだった。


今まで数個しか実らなかったのに

なぜ今年はアホみたいに実ったのか。


いつかテレビで、梅農家の方が、

梅の木の根元に、米糠を撒いていた

のを見て、さっそく自分も真似してみた。


さらに、効果は不明だが、米を研ぐたび、

研ぎ汁(濃いめ)も根元にかけた。

来年もこうして収穫が期待されるなら、

剪定の仕方も習得しながら、

米(糠)の効果を見守りたい。

今年だけかもしれないが、それでもよい。


ちなみに「糠」が出てくる

慣用句や諺は以下の通り。


・糟糠(そうこう)の妻:

若い時から貧苦を分かち合い、共に老いた妻


・糠に釘:手応えのない例え


・糠喜び:喜んだ後で実は間違いによることが

わかったこと


・小糠三合持ったら養子に行くな:

財産と言えるものがわずかでも有るならば、

気苦労の多い養子には行かない方がいい

※「養子」→「婿」の表現もあり。

 小糠=(養子に)来ぬか


・糠雨:ごく細かい雨。こぬかあめ。


・糠働き:無駄な骨折り。


・米食った犬が叩かれずに

糠食った犬が叩かれる:

大きな悪事をはたらいた者が罪を逃れ、

小さな悪事を犯した者が罰せられる例え。


・雀の糠喜び:

喜んだ後に当てがはずれること。 

雀が籾(もみ)を見つけて喜んだ後、

米は無く糠のみだと分かり、

がっかりすることから。


・糠味噌臭い:

家事に追われて所帯じみている


・糠味噌が腐る:

調子外れの下手な歌いぶりをからかうことば。


(新明解国語辞典 他から引用)



一見、糠の印象は薄く小さいが、

効果は絶大と個人的には信じている。


このように、植物の栽培は、

工程や苦労が多い。

買うのが一番楽である。

経済が回る意味でも、

プロフェッショナルを選ぶのが

最も正しい方法である。


しかし自分で育ててみて、

生産者の方々が

どんだけ苦労されているかを

身をもって知るということは、

気軽に買える野菜や果物のありがたみが

さらにわかる、良い機会でもある。


ちなみに採取の翌日、

いつものラジオ体操でウォーミングアップ

しようとしたら、歌の途中で

北朝鮮がミサイルを発射して中止になった。

平和ボケも困るが、金正恩ごときの行為で

平和な日常が脅かされるのは迷惑な話だ。


何もしないで上から与えられるものを

待つだけなんて、退屈な日常ではないか。

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